1 幻視するバリケード 復員文学論
1 幻視するバリケード 復員文学論 田畑書店 1984.7
最初の書物は、多少とも、著者の運命を決める。といって大げさならば、最初の書物のほうで、著者を選ぶのだ。これより以前に進行していて潰れてしまった「幻の本」が二点。その一点は潰れたことを後で感謝したいような企画だった。
情況に強いられて書く意味はあったのだが、長い年月が経ってみると、はっきり浮かんでくるのは、己れとこの本との分かちがたい紐帯である。それだけでしかない。不当だとか、不幸だとかは言うまい。
目次 1 壊死するバリケード
2 発情するバリケード
3 回収されるバリケード スタイルとしてのガキデカ民主主義者たち
/ オフビートへの逃走者たち/ 幻影の中の「幻影城」派たち
/ 自動仕掛けの黄色人形たち/ 物語り信仰の代筆屋たち / 批評の表層屋たち
間奏曲
4 幻視するバリケード
5 壊滅するバリケード
後記 関連年表
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