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53『異端論争の彼方へ』

53『異端論争の彼方へ』

53『異端論争の彼方へ』
  インパクト出版会  2013.09 1900円 258p   ISDN978-4-7554-0239-5

異端論争の彼方へ  埴谷雄高-花田清輝-吉本隆明とその時代







序 忠誠と幻視のはざまで
 
 [喜劇‐笑劇‐悲劇]
  [忠誠と幻視のはざまで]
  [三つの論争とその循環性]
  [本書の構成]

Ⅰ 三人の異端審問がはじまる
第一章 俺は何か悟ったような気になったぜ(一九三三年)  埴谷雄高
 
 [1 自同律の不快をつぶやく]
  [2 転向からの非転向という独自性]
  [3 『死靈』「序曲」一章を読む]
  [4 『死靈』「序曲」二章を読む]
  [5 『死靈』「序曲」三章を読む]
  [6 『死靈』伝説とは何か]
  [7 椎名麟三における忠誠]
第二章 生涯を賭けてただ一つの歌を(一九四一年)  花田清輝
 
 [1 花田清輝とメタモルフォーゼ]
  [2 『復興期の精神』を読む]
  [3 無数のわたしが存在する]
  [4 戦後は望ましい戦後ではなく]
  [5 わたしは鉱物になりたい]
第三章 おれが讃辞と富とを獲たら捨ててくれ(一九五四年)  吉本隆明
  
[1 関係の絶対性とは何か]
  [2 『マチウ書試論』と近親憎悪]
  [3 近代的自我の行方]
  [4 死の国の世代の使者]

Ⅱ 異数の世界におりていく
第四章 花田清輝よ、そこには厳粛な愚劣があった(一九五六年)
  埴谷‐花田論争
[1 「政治と文学」論争の第一ステージ]
  [2 絶対的対立者 埴谷と花田]
  [3 垂直軸と水平軸の競作]
[4 『死靈』から分岐していくエッセイ]
  [5 スターリン批判に向けて]
  [6 レーニンを知り、レーニンを追い越す]
  [7 日本共産党に与う]
第五章 ぼくは拒絶された思想としてその意味のために生きよう(一九五七‐六〇年) 
 花田‐吉本論争
  
[1 戦後文学論争の最終ステージ]
  [2 贋アヴァンギャルドを撃つ]
  [3 芸術運動理論への原理的批判]
 [4 勝負はついたと横合いから埴谷が判定した]
  [5 異端論争はいったん終わる]
  [6 もう一人の審判員鶴見]
  [7 どこに思想の根拠をおくか]
  [8 花田の早すぎる晩年]
第六章 死者の数を数えろ、墓標を立てろ(一九六二‐六四年)
 
 [1 党員文学者の集団除名]
  [2 「政治と文学」論争の第二ステージ]
  [3 プロレタリア文学の遺産は誰のものか]
  [4 吉本にとって勝利とは何か]
  [5 異端から正統へ]
第七章 俺たちは彼らを〈あちらの側〉に預けておく(一九七二‐七五年)
 
 [1 『死靈』五章の出現と花田の死]
  [2 新左翼の死は駆け足でやってきた]
  [3 内部ゲバルトの時代]
  [4 死者たちが五章を書かせた]
  [5 あらためて『死靈』四章を読む]
  [6 つづけて『死靈』五章を読む]
  [7 革命家の自己革命]
  [8 愛の物語の不能]
  [9 埴谷万年・吉本千年]
  [10 『死靈』六章以降を読む]
  [11 『死靈』全巻をいかにして読むか]
  [12 『青年の環』と『死靈』]
  [13 花田清輝のために]
第八章 資本主義は勝利することによって、資本主義はすべてに勝利する(一九八四年) 
 吉本‐埴谷論争
  
[1 ハイパー資本主義と吉本の勝利]
  [2 教祖の終焉とその後]
  [3 最後の吉本‐埴谷論争]
  [4 ザ・清輝]
  [5 国民的講演者(?)吉本]

Ⅲ 〈帝国〉はけっして滅びない(二〇一三年)
  
[1 〈帝国〉は錯乱する]
  [2 勝利と敗北と――二つにして一つのこと]
  [3 敗北と勝利と――二つにして一つのこと]
  [4 終わったのか終わらないのか]
  [5 音楽データ・ファイルが世界を変えた]
  [6 インターネットは怖ろしい]
  [7 電力を制する者が世界を制する]
  [8 レーニン・イン・ビカミング Lenin in Becoming ]

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